歯が抜けてしまった方や部分入れ歯が合わない方の中には、インプラントをご検討していらっしゃる方は多いと思います。しかし、手術を伴うと聞いて躊躇している方もいらっしゃるのではないでしょうか。 インプラント治療は、局所麻酔下で行われるため、痛みはほとんどありません。治療が怖いからと放置していると、歯並びが乱れたり、顎の骨が薄くなったりと変化してくることがあるため、治療は必要です。 インプラント治療が不安という方は、一度そのお悩みをご相談ください。治療についてご説明いたします。想像しているような恐ろしい治療ではない場合がほとんどでしょう。
可能な限り痛みのない治療を心がけております。局所麻酔の前にジェルによる表面麻酔を施しますので、治療中にはほとんど痛みを感じることはありません。術後に腫れや痛みが大きく出ることはあまりありません。個人差はありますが、鎮痛剤は治療当日だけ服用し、翌朝からは飲まずにすんだという方がほとんどです。腫れは2~3日でおさまる方がほとんどです。 ただし、サイナスリフトなどの骨造成をした場合は、侵襲が多少大きいため、通常よりも腫れが強くでることもございます。その場合、抗生剤と鎮痛剤をしっかり服用いただくことで 痛みを抑え、炎症の治りを早くします。
インプラント治療は顎の骨にインプラント体というチタン製のボルトをしっかりと埋めこむことが必要です。しかし、顎の骨が薄い場合など、どうしてもインプラント治療が出来ない場合があります。 ここでは、私の経験(技術)の範囲で、インプラント治療が出来ない例についてお話します。
下顎の中には下歯槽管という管(くだ)があり、その中に大事な神経と血管が入っています。インプラント手術時にこの下歯槽管を傷つけてしまうと口唇の知覚麻痺が残ってしまいます。 そのため、事前のCT検査により充分なシュミレーションを行い、もし 下歯槽管までの距離が短くて安全にインプラント手術が出来ないと判断した場合はインプラント治療をお断りする場合もございます。
主に前歯の部分に多いのですが、顎の骨の厚みが無さすぎてインプラント体を埋めることが出来ない場合があります。インプラント体の直径は一番細いもので3.3㎜ですから、それより細い骨にはインプラント体を埋めることが出来ないのです。
上顎洞は別名「副鼻腔」とも呼ばれ、誰でも存在する頬骨の奥の空洞です。この空洞が広いと、インプラントを埋める際に骨が薄くて、インプラント体が上顎洞に飛び出てしまいます。 この場合、「サイナスリフト」という方法を行えばインプラント治療が可能になります。「サイナスリフト」とは上顎洞底の粘膜(シュナイダー膜)を挙上し、人工骨を填入することで足りない部分の骨を補う手術です。骨があまりにも薄くて、インプラント埋入とサイナスリフトを同時に行えない場合は、最初にサイナスリフトのみを行い、半年間待った後にインプラント埋入という流れになります。また、上顎洞の形態によってはサイナスリフトをしてもインプラント治療が不可能と判断された場合には、インプラント治療はおすすめしません。 当院では、なるべく安心安全にインプラント治療をしていきたいと考えております。当院では、骨が足りないのに無理にインプラントをお勧めすることは致しません。その場合は他の治療方法をご提案致します。
1、2本の歯の欠損を補う場合は、ブリッジを選択する方は多いかもしれません。ブリッジは失った歯の隣に残っている歯に連結冠を被せて、歯を補う方法です。ほとんどが保険適応可能で、手術も必要ないのでインプラントよりもお手軽です。 しかし、 両隣の歯を削らなくてはならないというデメリットがあります。また、その両隣の歯は支えとなるため、負担もかかります。安易にブリッジを選ぶ前に、インプラントという選択肢について一度お考えになっても損はないと思います。
欠損部の両端にインプラント体を埋入し、上部構造を3歯連結して装着することで費用を抑えることが出来ます。つまり、インプラントを用いたブリッジ治療のイメージです。
入れ歯は取り外しが面倒、会話や食事がしづらい、臭いが気になるなど、いろいろな不満な点があると思います。部分入れ歯の場合、残存歯にバネをかけるため、歯に負担がかかり、数年後にグラついてくることがあります。 インプラントであれば、 残存歯に負担をかけずに自分の歯のように食べることが出来ます。また、取り外しもいらないので非常に快適にお過ごしいただけます。片顎の全ての歯を失った場合は「オールオンフォー」という4〜6本のインプラントで人工歯を支える治療法をご提案しています。
ブリッジを使用していて、下記のようなお悩みはありませんか?インプラントをご選択いただく事でこれらを解決できるかもしれません。インプラント治療なら、周囲の歯を傷つけることもありませんし、硬い物も食べられます。ブリッジの時のような違和感は格段に減ります。
「差し歯」とは、自分の歯の根の部分が残っていて、そこに人工歯を差し込んでいるものです。つまり、もし「差し歯」が取れても、まだ根の部分が歯肉の中に残っているのです。この根の部分がまだ使える状態であれば、インプラント治療は必要ありません。 もし、根の部分(これを歯根といいます)が割れてしまっていたり、ひどく虫歯になってしまっている場合は、根の部分が使えないので、歯根を抜くことになります。根の部分が無くなってしまうと、「差し歯」は不可能です。そこで、インプラント治療が候補にあがってくるわけです。もちろん、インプラントの他にもブリッジや入れ歯という方法もありますので、それぞれの特徴を良く知ってから治療方法を決めると良いでしょう。
歯が複数本抜けて、歯並びが乱れてしまっても歯が抜けたまま放置していると、横に倒れこんできたり、噛み合わせの歯が伸びてきたりします。それはつまり、複数の歯が抜けたまま放置してしまうと、それぞれの周辺の歯並びが乱れるため、お口全体の歯並びが悪化するということを意味します。 そんな場合でも インプラントであれば、治療が適応できる可能性があります。当院では、複数本歯を失ってしまった方や、口内の環境が悪化してしまって、歯並びが乱れてしまっている方へは、「オールオンフォー」と呼ばれる治療法をご提案することが多いです。
総入れ歯をお使いの方や、ほとんどの歯を失ってしまった方のための最新のインプラント治療方法が「オールオンフォー」です。インプラント体を奥歯に斜めに埋めることで、4~6本という少ない本数で全ての上部構造を支えることができます。 歯が不足している全ての場所にインプラントを埋入すると、治療費が高顎になります。オールオンフォーは下顎では4本、上顎では4〜6本という 少ない本数のインプラントで済むため、費用が安く経済的です。